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■Thickness |
シックネスとはボードの厚みの事をいい、ボードに浮力を与える要素です。厚みを薄くした場合はダックダイビングとボードのコントロールが難しくなります。ボードの厚さは両端のレールからセンターにかけて微妙な傾斜が必要です。ノーズを薄くした場合は波のトップでボードを波にくい込ませ、レイトドロップまでの時間を長くしやすく、すばやい動きにも対応します。テールを薄くした場合は微妙なコントロールやテイクオフもしやすく、より大きな波で望むスピードを維持しやすくなります。
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■Outline |
幅は普通ボードのセンターで計ります。しかし幅についてはボード全体のアウトラインにおいての1つの要因にすぎません。アウトラインはあなたの体格と乗る波に合わせた長さと幅のバランスなど、ボード全体の面積を確定するもっとも重要な要因となります。一般的にアウトラインの狭いボードはリーフや質の高い波で使われ、スローでファットな波やチョッピーな波ではアウトラインの広いボードがよく使われます。もう1つの要因として、幅とアウトラインが平行に近い場合はよりスピードが出やすく、アウトラインのカーブが深い場合はすばやく方向を変えたり、ターンがしやすいという利点があります。
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■Rocker |
ロッカーとはボードのノーズからレールまでのそりの事です。そりが強いと直進性が弱く、回転性が強くなります。その反対にそりが弱いと直進性が強く、テイクオフが速くなります。どちらを選ぶかですが、その人にとってもっともよいサーフボードとは、あなたの現在の技量と普段どんな波で乗るか、この2つの条件のもっともよいバランスを考慮して製作されたものです。例えばリーフ向けのボードなら、テイルのそりを強くし、波のポケットにちょうど合い、ハイターンやレイトドロップを決めやすくします。反対にノーズのそりをおさえた場合は、リップの際のハングアップを防ぎ、体重を前にかけることでチューブから加速しやすくします。またスローポイントの波で使うにはテールのそりが浅いボードだとスピードに乗りやすく、流れをコントロールしやすいという利点があります。 |
■Bottom shapes/Contours |
ボードのボトムの輪郭は常にロッカーと呼ばれるそりによって形作られます。コンケーブと呼ばれるサーフボードの下を流れる水をコントロールする形状や、V底のボトムは山形のすじをつけることによりターンしやすくしたものがあります。これらはロッカーとともに選択しなければなりません。例えばシングルのコンケーブの場合はボードのセンターのラインからそりを弱くすることが出来るので、ターンからのスピードを維持する事が容易になります。フラットボトムはシンプルですが様々な状況によく対応しています。 |
■Rails |
レールとは波にくい込ませる事で波に乗る事ができるボードの両サイドのラインの事です。これも浮力を重視してパドリングしやすくするか、浮力を少なくして波にレールをくい込ませ、波の力を得やすくするかのバランスの選択が必要です。Low/Midium/Highの3タイプあり、Lowのもっとも浮力の低いレールを選んだ場合、体重に比べて波にはくい込みやすいものの加速力は落ちます。またHighの浮力がもっとも高いレールを選んだ場合、微妙なターンのコントロールが難しく、エッジが利かない反面パドリングしやすくなります。ビギナーの場合は浮力の高い方がパドリングとテイクオフがしやすいのでHighがよく使われます。Lowのレールをテール部分につけた場合もテイクオフがしやすく、また正確なコントロールがしやすくなります。
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■Fins |
フィンはコントロールのしやすさと操縦性、スピードに関係してもう1つの非常に複雑な部分になります。またフィンを決定する際の3つの要因があります。
DEPTH:ボードからフィンのトップまでの長さをいいます。この長さはターンのしやすさと密接な関係があります。
BASE:フィンの取り付け部分の事で、この長さがボードのスピード性能と方向性に大きく関係しています。BASEが長いとボードの方向性は大きくなります。
RAKE: ボードの先端からフィンの角度の事をいいます。この角度が大きければ、フィンは広く長くなり方向性は大きくなりますが、この角度が小さくなれば、より速く正確にターンしやすくなります。取り外し可能なフィンのシステムは、その時状態に合わせて取り外し可能にします。
シェイパーはあなたに最適なフィンの相談に乗る事が出来ます。またガラスオンという取り外しできないタイプのフィンはもっとも信頼性が高く、もっともパフォーマンスがしやすくなります。 |
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■Graphics and the look of
a board |
ボードに描かれたグラフィックはボードに命を吹き込みます。ただ白いボードは軽快には見えますが心は動きません。ノーズの部分を明るい色に塗った場合、感覚的に回転のキレがよく、操縦性能が高まったように感じる事がよくあります。ボードのボトムの部分は海に行った駐車場などで、あなた自身の個性を象徴する重要な部分と考えています。私たちは1つ1つのサーフボードを私たちの芸術品と考えています。よく見られるコマーシャル化されたサーフボードには私たちは退屈しています。なぜならサーフボードは1つの作品としてあなたの個性を評価し、あなたを演出するものとして、あるいはあなたが選んだアーティストの作品を表現するとして考えられています。 |
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■Do you believe in magic surfboards? |
サーフボードというものは繊細で複雑なバランスのうえでなっています。
様々な人の好みは、しばしばサーフボードの基本と相反する事があります。まず基本の優先順位を決め、そして様々な希望をそこへ取り入れることが肝要です。プロのシェイパーとして実績を積んだ人の体験による直感などにより優先順位を決めていきますが、これで全てを満足できるという事はありません。そのシェイパー達が追い求めていたものがいわゆるマジックボードというもので、現在あなたも手に入れることが出来るようになりました。けれどもこれには専属のシェイパーと、あなたのサーフボードに対する希望の2つが必要となります。本来ならばあなた自身のカスタムボードを注文製造してもらい、それにあなた好みの仕様をたっぷり費やさなければならないところを多くの人は衝動買いしてしまうことがあります。ずっと同じシェイパーの板に乗り続けている、あなたがすばらしいサーファーだと思う人にまず聞いてみましょう。そしてそのシェイパーに会い、あなたが乗っていたボードを見せ、今現在感じているいい点と悪い点をシェイパーに伝えるのです。そしてシェイパーと一緒にあなた自身の基本のベースとなるサーフボードの優先順位と取捨選択を行う事が大切です。 |